毎日革靴を履いて仕事をしているあなた。
午後になると靴の中がムワッと蒸れて不快だったり、
靴を脱いだ瞬間に「うっ…!」と感じるニオイに焦ったことはありませんか?
特に夏場は、蒸れやニオイの悩みが一層顕著になります。
私自身も、10年以上革靴を履いて仕事をしてきたサラリーマンですが、長年この蒸れとニオイに悩まされてきました。

仕事後の飲み会で革靴を脱いだ時に臭ってきたときはヒヤリとしました。
しかし、試行錯誤の末に見つけた方法で、今では革靴の中を快適に保てるようになりました。
この記事では、私が実際に試してきた革靴の蒸れ対策を余すところなく紹介します。
この記事を読むことで、革靴が蒸れる原因が理解できるだけでなく、今日からすぐに実践できる対策方法もわかります。
革靴の蒸れやニオイに悩むあなたに、10年以上の経験をもとにした実践的なノウハウをお届けします。
革靴が蒸れる原因
革靴の構造上の問題
革靴が蒸れやすいのは、構造に原因があります。
特に合成皮革の靴は、ビニール素材に似ているため、内部が密閉された状態になります。その結果、靴の中に湿気や熱がこもりやすく、まるでサウナの中のような状態となり季節を問わず汗をかきやすくなります。
本革の革靴は、合成皮革と比較すると通気性が良いものの、布製のスニーカーやメッシュ素材の靴と比べると蒸れやすい構造になっています。
革靴が蒸れるのは革を使用しているからなのです。

革靴が蒸れてしまうのは構造上仕方がないといえます。
靴のサイズが合っていない
靴のサイズが合っていないことも蒸れの原因の一つです。足に対して小さめの靴を履いていると、圧迫されて血行が悪くなり、余計に汗をかきやすくなることがあります。逆に大きすぎても靴の中で摩擦が増えることで汗の原因になります。蒸れを防ぐには自分に合った靴のサイズを選ぶことが大切です。
インソール(中敷き)の素材が不適切
インソールの素材にも注意が必要です。通気性や吸湿性がないインソールだと汗を吸収せず、靴の中に湿気が溜まりやすくなります。また、消臭機能がないインソールの場合、湿気により菌が繁殖し、ニオイの原因にもなります。長時間履く靴ほど、インソールの性能にも注意が必要と言えるでしょう。
蒸れた革靴を放置するとこんな影響が
足が臭くなる
蒸れた革靴を履き続けると雑菌が繁殖し、足が臭くなります。
足のにおいの主な原因は、イソ吉草酸と呼ばれる脂肪酸です。
このイソ吉草酸は、細菌によって汗や皮脂、垢などが分解される際に発生するため、細菌や雑菌の多い環境下ほど悪臭が発生しやすくなります。
細菌や雑菌は高温多湿の環境を好む傾向にあるため、靴の中が蒸れたまま放置していると、臭いがとれない可能性があります。

雑菌が繁殖すると水虫になる可能性があるので注意が必要です。
かゆみなどの足トラブルも発生
高温多湿の環境下では水虫の原因菌も繁殖しやすくなります。
雑菌が増えると不衛生になり、足にかゆみや炎症などのトラブルが起こる原因となります。
特に気をつけたいのが、水虫です。
水虫の原因菌も雑菌同様、高温多湿の環境を好む性質があり、角質をエサに増殖します。
そうなると水虫の症状を引き起こしてしまうので、注意が必要です。
カビにより靴が傷んでしまう
湿気がこもった状態で靴を放置すると、靴内部を中心にカビが生えてしまい、革靴が傷んでしまいます。
白カビなら簡単なお手入れで落とせますが、黒カビの場合は素材の奥底まで根を張るため、洗ってもシミが残ってしまい革靴を捨てる羽目になってしまうこともあります。

お気に入りの革靴を捨てることになるとショックですよね。
革靴はしっかり乾燥させるようにしましょう。
革靴の蒸れへの対策
通気性の良い靴を選ぶ
通気性の良い靴を選ぶことで蒸れを防止するのも効果的な対策です。
靴の通気性は、使われている素材や造りによって違います。たとえば、表面にたくさん穴が開いたメッシュ素材や、生地を編み上げて作るニット素材の靴は、一般的な靴よりも通気性が良く、内部が蒸れにくい仕様になっています。
しかし、革靴だとそういった素材はありませんが、登山用品で使われるゴアテックス素材を使用している革靴があります。ゴアテックス素材は、吸湿浸透性が高いため、蒸れ対策には効果的です。
ビジネス用の革靴を選ぶときは、ゴアテックス素材を使用した革靴を選ぶのも一つの選択肢です。少なくとも、内部に熱がこもりやすい合皮よりも、本革を選ぶようにしましょう。

ゴアテックス素材の革靴であれば蒸れの原因への根本的な解決策になります。
制汗剤を使う
制汗剤を使った蒸れ対策も効果的です。夏場は足に汗をかきやすく、靴の中が蒸れる原因となります。
靴を履く前に足全体に制汗剤やデオドラント剤を塗り、発汗を抑えましょう。特にロールオンタイプやクリームタイプを使う場合は、足の指の間まで丁寧に塗ることがポイントです。
厚手の靴下を履く
暑いからといって薄手の靴下の着用や、素足に靴を履いたりすると吸湿性が低下して靴内部の湿気が高くなります。
夏場に厚手の靴下を履くのは抵抗があるかもしれませんが、通気性の良いコットン素材やリネン素材、メッシュ素材の靴下を選べば、やや厚みのある靴下でも快適に過ごせます。
足の指1本1本をカバーしてくれる五本指ソックスなら、さらに汗の吸湿性が高くなります。
毎日同じ革靴を履かない
革靴をローテーションして履くことも革靴の蒸れ対策に効果的です。1日中履いて汗を吸い取った革靴は、数時間放置しただけでは完全に乾燥させることができません。
とくに夏場は湿度が高いので、水分が抜けきるまでに時間がかかります。
乾燥しきっていない靴を履いて出かけると、雑菌が繁殖し臭いや足トラブルの原因となるので、同じ革靴を連続で履くのは控えましょう。

私も3足でローテーションをしています。
なかでもテクシーリュクスは履きやすくておススメです。
靴用乾燥機を使う
短時間で革靴の中をしっかり乾燥させたい場合には、靴用乾燥機の使用がおすすめです。
最近は、ただ乾かすだけでなく、以下のような多機能タイプも登場しています。
用途や使用シーンに合わせて選ぶと、靴を快適に長持ちさせることができます。
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商品名 | 特徴 | 革靴モード | 消臭・除菌 | 携帯性 | 価格目安 |
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アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) 靴乾燥機 シューズドライヤー カラリエ 脱臭 ホワイト SD-C2-W | 3モード(標準/革靴/静音)、オゾン脱臭、二股ノズルで2足同時乾燥可、タイマー設定あり | ◎(40℃前後で革を守る) | ◎(オゾン脱臭+除菌) | △(据え置き型) | 約5,000円 |
ツインバード 靴乾燥機 シューズドライヤー コンパクト 上履き 革靴 カビ ニオイ防止 脱臭 タイマー機能 ブラウン SD-4546BR | コンパクト設計、折り畳みスタンド付き、タイマー最大120分 | ○(革靴モード搭載) | △(消臭は風乾燥のみ) | ◎(旅行や出張にも) | 約4,000円 |
蒸れを軽減する中敷きを使う
靴のサイズ調整や、クッション性などの履き心地改善、疲労軽減などさまざまな用途で使われる中敷き。
足の蒸れが気になる方は、吸水性・速乾性の高い中敷きを選んでみましょう。
靴の中の汗や湿気を吸い、快適に履くことができます。
靴の中の臭いが気になる方は、抗菌消臭効果のある中敷きを選ぶのもおすすめです。
オフィスでの蒸れ対策
仕事で毎日革靴を履く方にとって、オフィスでの蒸れ対策は欠かせません。
通気性の良い靴であっても、湿度や気温が高いとどうしても蒸れやすくなります。
効果的な方法のひとつが、オフィスシューズに履き替えることです。
革靴をデスク下で休ませられるため、靴の湿気を逃がしながら快適に過ごせます。
もし履き替えが難しい場合は、予備の靴下を用意して定期的に交換するのもおすすめです。靴下を替えるだけで革靴内の湿度を抑えられ、1日中さらりとした履き心地を保ちやすくなります。 さらに、長時間履き続ける方は、休憩中に5分ほど靴を脱ぐだけでも効果的。ちょっとした習慣が蒸れ防止につながります。
まとめ
革靴の蒸れやニオイは、私自身も長年悩まされてきた問題でした。
特に夏場は午後になると靴の中が蒸れて不快になり、靴を脱いだ瞬間のニオイに冷や汗をかいたことも何度もあります。しかし、靴の構造や素材の特徴を理解し、少しずつ対策を取り入れることで状況は大きく改善しました。
本革やゴアテックス素材の靴を選ぶ、靴下やインソールを工夫する、制汗剤を使って足そのものの汗を抑えるといった小さな取り組みでも、実際にやってみると快適さが全然違います。
また、毎日同じ靴を履かずにローテーションする、靴用乾燥機でしっかり乾かす、オフィスで靴や靴下を履き替えるなど、習慣にしてしまえば手間もほとんど感じません。
革靴は仕事に欠かせないアイテムだからこそ、ちょっとした工夫で快適さを保つことが大切です。私が実感してきたように、きっとあなたの足元も今日から快適に変わります。
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